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バカな男に私は夢中
第12章 前進
「..ねぇ、試験の日隣だった子だよね?」
振り返ると女の子が立っていた。

「..あ。」

(確か..)

腕で消しゴムを飛ばしてしまったとき、私がたまたま気づいて、試験中に横から差し出してあげた子だった。

「受かってたみたいだね。」

「うん。あの、あなたは..?」

私が様子を見ながら聞くと、

「受かってたよ!」

と、ようやく笑顔になった。

「じゃあ今年からよろしくね。」

言うと、うん、といって

「あの時は本当にありがとう!きっとあなたのおかげで受かったよ!よろしくね!私、相模咲。」

「私は伏見百合。」

「何となく仲良くなれそうな気がしたんだよねー」

咲は笑顔でそういうと、連絡先を交換して私たちは別れた。

(相模咲...何だかちょっと...)

私と似ている気がして興味を持った。

この日私と咲は出会った。
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