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バカな男に私は夢中
第12章 前進
「お二人でご旅行ですか?学生さん?」
仲居さんがにっこり微笑んで私たちを見た。
「あ、はい。大学一年になります。」
大学生になるのだと、改めて実感する。
「お似合いですね~羨ましいです。」
「いえ..」
「お似合いやって百合ちゃん!」
仲居さんの言葉に斎藤が反応する。
「ちょっと!」
私は恥ずかしくて俯いた。
(もう...)
その様子をクスクス笑って見ていた仲居さんが、
「こんな可愛らしい彼女さん持って、彼氏さんも幸せですねぇ」
「そらもう毎日幸せで..いてっ」
パンフで頭を叩くと、大げさに頭を抱えた。