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バカな男に私は夢中
第12章 前進

「..混浴....」

仲居さんが出て行き、一人で呟く斎藤を見た。

「やだ。」

「けど~せっかく来たんやし~」

「だって他の人もいるんでしょ?」

「それがなぁ~ここはプライベートな混浴があるんや!」

嬉々とパンフを取り出し私に指差して見せた。

「ほら!フロントに電話して予約とるんやで~」

「もしかして..知ってたのね..?」

私が言うと口を尖らせた。

「ほやかて、これからなかなか会えんくなるし、Ⅰ秒でも一緒にいたいんや。」

斎藤は私を見つめると、すっと立ち上がって側に来た。

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