この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
バカな男に私は夢中
第13章 幸福
「寝えへん!もう大丈夫や!」
「バカ!寝なさい!」
私がキツくいうと急に悲しそうな顔をして俯いた。
「ほやかて....百合ちゃんとこんなにずっとおれるん、なかなかないやん..俺、寂しく」
「私だって寂しいわよ!」
顔をあげた斎藤に近すぎ、両手で頬を挟んだ。
「私だって..斎藤くんとずっと一緒にいたい。本当は大学だって一緒がいいって思ったこともある。今でも..」
「ゆりひゃん..」
「黙ってきいて。でもお互い目指すところが違うから仕方ないし。けどだからって今日で私たちが最後みたいに思いたくないの。」
「....」
だんだん涙があふれ、ポタポタと斎藤の顔に落ちる。