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バカな男に私は夢中
第14章 想い

「お客様..申し訳ございません。この辺りのホテルは全て..」

いつの間にか戻ってきていたフロントの人を、思いっきり振り返った。

「あ、えと..」

「わざわざ調べてくださってありがとうございます!あてができたんで、どうにかなりそうです!」

斎藤がにっこり笑うと、私の手を引いて旅館を出た。

「さ、斎藤くんっ本気で..」

「だってどこか泊まらんと!野宿はイヤやし、地元帰っても、家の近所やと親にばれるかも知れんやろ?」

「そうだけど..私、入ったことないし..」
私が立ち止まると、斎藤も立ち止まった。
「大丈夫やって!俺入ったことあるから。」

(う....それはそれでイヤだな..)

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