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バカな男に私は夢中
第3章 接吻
「気になるんやろ?」
「....」
「これな、ここをこうして....」
伸ばしてきた指で式を差し、シャーペンですらすらと式を並べていく。
(綺麗な手....)
思わず見とれてしまった。
「で。こうすんねん!」
「あぁ!ほんとだ!」
綺麗に並んだ解答に感動した。
(これわかりやすい..!)
私が内心興奮していると、斎藤が嬉しそうに私を見ていた。
「..あ。」
「ん?」
「あり..」
「あり?」
首を傾げる斎藤。
(あぁもう!何で言えないのよ!)
「あ、あり..ありがと....」
顔が燃えるように熱い。
ドモリながらお礼を言うと、斎藤はびっくりした顔で私を見た。
「....な、なによ....」
恥ずかしくてすぐに目を逸らす。
そしてチラっと見ると、優しく笑っていた。
ドキ....
「あ...」.
「どういたしまして。」
「....」
私はどうすればいいか分からず俯いた。