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バカな男に私は夢中
第3章 接吻
「ねぇ....どうして関東に来たの?斎藤くん関西出身でしょ?」
私が聞くと、あぁ、と彼が頷いた。
「親が離婚してな、おとんに付いてきたから。おとん、こっちで単身赴任しとったんよ。」
「へぇ..」
なにか聞いてはいけないものを聞いてしまったと思った。
店を出て駅に向かう私たち。
たまたま電車も同じだったのだ。
「うち、妹と二人兄弟でな。どっちも高校生でなかなか家おらんし、おとんおらんしで、おかん寂しなって男作って出てってもた。」
「....」
まるで普通のことのように話す斎藤を見た。
(他の家庭にも色々あるんだな..)
私が黙っていると、慌てたように
「あ、そんなシリアスならんでな!あんま気にしてへんし。」
「うん。」