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バカな男に私は夢中
第3章 接吻
(赤外線なんて....使ったの久しぶり..)
ちょっと気持ちが高ぶった。
「百合ちゃんに嬉しそうにして貰たら、こっちも嬉しなるわ!」
「え?なにが?」
私が彼を見上げると、笑って頬を指差した。
手でそっと自分の頬に触れてみる。
(うそ..私...)
私は無意識に笑っていた。
その時次の電車が来た。
「んなこれ乗って帰るわ!また明日な!」
斎藤が振り返って電車を見ると、大きく手をふった。
「あ..うん。」
小さく手を振り返し、乗り込む彼を見送る。
(斎藤俊介..案外悪い奴じゃない..かも)