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バカな男に私は夢中
第7章 素直

「おっさんいい加減にしぃや。警察呼ぶで?」

「ふぇ...」

私は泣きながら後ろを振り返った。

そこには斎藤がいた。

「え..な、なんで....」

私はびっくりして呟いた。

「こっちのセリフや。おいおっさん!捕まりとうなかったら、さっさと手離せ!そいつ俺の連れやから!」

斎藤が目をつり上げて怒鳴る。

「..ちっ....」

男は舌打ちすると、乱暴に腕を離して私をつきとばした。

「いたっ....」

コンクリートの道路で膝をつく。

斎藤がすぐに私の目の前にしゃがみこんだ。
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