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こころから
第2章 直人1
新しい職場は出張が多く、特に大切な取引は部長が担当し、
一番の新人がその補佐をするのが習わしだった。
部長の仕事を間近で見るのはもちろんだが、
荷物持ち兼雑用の役割のほうが多かった。
部長は、さすがというべき仕事ぶりだった。
大きな契約をいくつも交わし、先を見る目も確かだった。
決断が早く、しかもぼくではあとになってからでないとわからないような、
その場その場で最適な判断ばかりだった。
余程のミスをしないかぎり怒られることはなかったが、
いつでも怒られる直前のような、ピリっとした空気に包まれていた。
凛とした佇まいも合わさって、正直ぼくは部長が少し怖かった。
一番の新人がその補佐をするのが習わしだった。
部長の仕事を間近で見るのはもちろんだが、
荷物持ち兼雑用の役割のほうが多かった。
部長は、さすがというべき仕事ぶりだった。
大きな契約をいくつも交わし、先を見る目も確かだった。
決断が早く、しかもぼくではあとになってからでないとわからないような、
その場その場で最適な判断ばかりだった。
余程のミスをしないかぎり怒られることはなかったが、
いつでも怒られる直前のような、ピリっとした空気に包まれていた。
凛とした佇まいも合わさって、正直ぼくは部長が少し怖かった。