この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
こころから
第22章 直人11
慌てるぼくの耳に、こくっ、と喉を鳴らす音が聞こえた。
え? と思った。
「ん、飲んじゃった」
聖母のように優しさに満ちた笑顔で、久美子さんは言った。
決しておいしいものであるはずがないのに、飲んでくれた。
それは、愛しているレベルでぼくのことを想ってくれていないと、
できない行為ではないだろうか。
感動で震えながら、ぼくは久美子さんを抱きしめた。
「すごく嬉しいです。
めちゃくちゃ気持ちよかったです。
久美子さんに出会えてほんとうによかった。
あまり夢中にさせないでください」
強く強く抱き締めたいけど、苦しませるわけにはいかなくて、
でももっともっと強く抱き締めたくてもどかしかった。
え? と思った。
「ん、飲んじゃった」
聖母のように優しさに満ちた笑顔で、久美子さんは言った。
決しておいしいものであるはずがないのに、飲んでくれた。
それは、愛しているレベルでぼくのことを想ってくれていないと、
できない行為ではないだろうか。
感動で震えながら、ぼくは久美子さんを抱きしめた。
「すごく嬉しいです。
めちゃくちゃ気持ちよかったです。
久美子さんに出会えてほんとうによかった。
あまり夢中にさせないでください」
強く強く抱き締めたいけど、苦しませるわけにはいかなくて、
でももっともっと強く抱き締めたくてもどかしかった。