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こころから
第27章 久美子13
「何にやにやしてるのよ」

「あ、いや、すみません。なんだか嬉しくて」

「何が嬉しいの?」

「久美子さん、じゃなくて牧原部長――」

 ふたりきり以外のときはこれまでの呼び方を厳守。
さっき決めたことだ。

「牧原部長が辛そうに歩いてるの、
ぼくのせいなんだなーって思うと、
嬉しいっていうか誇らしいっていうか」

「ばか」

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