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こころから
第3章 久美子1
 ソファに戻って深く溜息をつく。
ブラウスのボタンを上からゆっくりと外していく。
3つ目を外したところで手をブラウスの中にすべりこませる。
ブラの下に指が入っていく。
弾力のない、ただ柔らかいだけのお乳。
指先が乳首にそっと触れる。
摘まんでくにくにしていると固くなってくるけど、
あまり楽しいことになってこない。

 オナニーを覚えたのは、三十五歳を過ぎてから。
下の子、娘が生まれてから、セックスの回数は激減した。
仕事に復帰してからは、昔がうそみたいにしなくなった。
忙しかったから、と言い訳じみたことを考えていたけど、
でも夫からの誘いを、疲れてるからって理由で断った記憶もないので、
その頃に夫は私の体に飽きたのだと思う。
付き合っていた期間も考慮すると、その時点で十五年。
無理ないかなって思う。
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