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こころから
第30章 直人15
「ゲンメツした?」

「え?」

 聞き返したけど、久美子さんは答えてくれなかった。
ゲンメツ? 幻滅?

「シャワー浴びてきて」

 返事をする前に、バスルームの方に押された。

「わかりました。でもひとつお願いがあります」

 ぼくが言うと、久美子さんは首を傾げる仕草で、何? と聞いてきた。

「ぼくは不潔なのでシャワー浴びますけど、
久美子さんはそのままで。
そのまま、抱かせてもらえませんか?」
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