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こころから
第30章 直人15
 久美子さんのため息。

「さっき私の下着、見たでしょう?
あれ何だと思う? 尿漏れパッドよ。
くしゃみしたり急に走ったりすると、
おしっこがちょっと漏れちゃうことがあるの。
おばさんの証拠よ」

「久美子さんはおばさんじゃないですよ」

「おばさんなの。信じたくないかもしれないけどおばさんなの。
どうしたっておばさんなのよ」

「わかりました。じゃあぼくはおばさんが好きです」

 言った途端に、久美子さんの顔がぐにゃりと歪んだ。
右目と左目から、同時に涙が流れた。
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