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こころから
第48章 直人25
「まだ火曜日か。金曜日が待ちきれないな」

 空を見上げてぼくは言った。
嘘のような上天気だ。
しばらくはこのいい天気が続くらしい。
ぼくの傍らで久美子さんも、そうね、と言ってくれる。

「久美子さんも楽しみですか?」

「牧原部長でしょ。油断しすぎよ」

「大丈夫ですよ。誰もいません」

 ふたりで並んで歩くと道幅いっぱいの細い路地。

「こら、だめだったら」
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