この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
こころから
第48章 直人25
一瞬すごく声が小さくなって聞き取れなかったけど、
たぶんきっと、絶対に、おしっこと言った。
「めちゃくちゃ見たいですっ」
前のめりにぼくは言い、
久美子さんはうつむいたまま歩き続ける。
路地を抜け大通りに出たところで、
車の騒音にかき消される一瞬前に、
金曜日にね、と確かに言ってくれたのを、
ぼくは聞き逃さなかった。
喜びが爆発しようとしている最中、
自分でも説明できない衝動にかられて、
ぼくは後ろを振り返った。
青いトラックが、すぐそこにまで迫っていた。
たぶんきっと、絶対に、おしっこと言った。
「めちゃくちゃ見たいですっ」
前のめりにぼくは言い、
久美子さんはうつむいたまま歩き続ける。
路地を抜け大通りに出たところで、
車の騒音にかき消される一瞬前に、
金曜日にね、と確かに言ってくれたのを、
ぼくは聞き逃さなかった。
喜びが爆発しようとしている最中、
自分でも説明できない衝動にかられて、
ぼくは後ろを振り返った。
青いトラックが、すぐそこにまで迫っていた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


