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こころから
第53章 久美子27
直人くんとの関係を、私は夫に白状した。
隠し通せる状況ではなかったし、隠しているのも嫌だった。
私の中の直人くんを解放させてあげたかった。
美香に詰られ、罵られ、汚物を見る目で見下された。
今まで見せたことのない憤怒の顔。
母に性欲があるなんて、どうやっても認められない。
しかもそれを、父以外に向けたことが許せない。
そしてその相手が、よりによって……
夫が止めに入らなければ、
私はその場で美香に殺されていたかもしれない。
覚悟はできていた。
本音を言えば、美香に殺されたかった。
美香が犯罪者にならなければ、だけど。
隠し通せる状況ではなかったし、隠しているのも嫌だった。
私の中の直人くんを解放させてあげたかった。
美香に詰られ、罵られ、汚物を見る目で見下された。
今まで見せたことのない憤怒の顔。
母に性欲があるなんて、どうやっても認められない。
しかもそれを、父以外に向けたことが許せない。
そしてその相手が、よりによって……
夫が止めに入らなければ、
私はその場で美香に殺されていたかもしれない。
覚悟はできていた。
本音を言えば、美香に殺されたかった。
美香が犯罪者にならなければ、だけど。