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こころから
第11章 久美子5
急に顔が熱くなった。
くっきりと思い出した。
私は男のひとの胸に抱かれていた。
この体の甘い痺れは、そう、確かに覚えがある。
ずっと古い記憶だけど、これは確かに、
セックスの余韻……
うそでしょ、と思った。
どうしてあなたなの?
こうなることを、私が望んでるってことなの?
思い出してしまった相手の男性の顔を、
私はまともに見ることができない。
申し訳なくて恥ずかしくて、少し悔しいような複雑な気持ち。
夫に朝食の用意をしてあげないと、と思いながら、
起き出すことができなかった。
きっと真っ赤になっているだろう顔を、
夫に見られるわけにはいかなかった。
くっきりと思い出した。
私は男のひとの胸に抱かれていた。
この体の甘い痺れは、そう、確かに覚えがある。
ずっと古い記憶だけど、これは確かに、
セックスの余韻……
うそでしょ、と思った。
どうしてあなたなの?
こうなることを、私が望んでるってことなの?
思い出してしまった相手の男性の顔を、
私はまともに見ることができない。
申し訳なくて恥ずかしくて、少し悔しいような複雑な気持ち。
夫に朝食の用意をしてあげないと、と思いながら、
起き出すことができなかった。
きっと真っ赤になっているだろう顔を、
夫に見られるわけにはいかなかった。