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言葉に出来ない
第7章 I LOVE YOU〜亮平
「えっ?」


俺はかなり驚いてしまった。

ばあちゃんの方が大声で反対してくるだろうと思っていたのに、
すんなり結婚を認めてくれて、
俺のことを擁護してくれると思っていた母さんが反対を口にしている。

このことで、かなり混乱してしまって、
心の奥でパニックになっていた。


そしたら、美由ちゃんがとても穏やかな声で言った。


「30年も違う環境で育った私達が結婚したいと言っているんですもの。
それは、周りの大人の方にとったら、
ご心配でしょうし、
不安やご不満もあると思います。
でも、何と言われても私達の気持ちは変わりませんので、
ご納得していただけるように、
たくさんお話して、
少しでも歩み寄りたいと思います。
まずは…折角、素敵なお店を選んでくださったので、
お食事を楽しませていただきたいです。
京都のお料理や食材のお話も、
伺いたいです。
お祖母様達、それで宜しいでしょうか?」


「まあ。
大人しそうに見えて、
しっかりしてはること!
これじゃあ、亮平、
尻に敷かれるわ」と、
ばあちゃんが悪戯っぽい顔で笑うと、

「あらあら。
お転婆な処をお見せしてしまいましたね?」と、
美由ちゃんのお祖母様が笑った。


その笑い声をきっかけにするように、
仲居さんが飲み物を運んできた。


男性用陣はビールで、
女性陣は自家製の梅酒を小さいグラスに入れたもので、
グラスを上げるだけの乾杯をした。


俺は少しホッとして一気に飲み干すと、
仲居さんがすぐに注いでくれる。

見ると、父さんと兄さんも、
同じペースで飲み干していて、
横浜のじいちゃんも同じだったから、
仲居さんは忙しそうだった。


前菜から、上品に盛り付けられた料理が運ばれてくる。

ビールから冷たい日本酒に代わって、
隣同士でお酌をしながら飲み進めた。


梅酒だけで頬が紅くなってしまった美由ちゃんは、
お茶を出して貰っていたけど、
お祖母様達は楽しそうに梅酒のソーダ割を飲んで、
翌日に何処かに行く話をしていた。


そして、母さんは、
ぼんやりテーブルに飾られた花の辺りを見つめながら、
黙々と食事をしていた。
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