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言葉に出来ない
第8章 YES-YES-YES〜美由
9月の披露宴は、両家の親族の他、
病院や大学の関係者も参列してくださって、
とても盛大だった。
亮平さんの希望で、和装と洋装、両方だったので、
お色直しにお時間を頂いてしまい、
お時間もかなり長い披露宴になってしまった。
お客様をお見送りして、
控え室に向かおうとした時、
「美由さん」と呼び掛けられて、
ゆっくり振り返ると、
忘れていたはずの、
絶対に会いたくないヒトが立っていて、
息が止まりそうになった。
「えっ?
どうして?」と言いながら、
呼吸困難になりそうになって、
意識が遠のいてしまう。
一緒に居た介添人のスタッフさんが驚いて支えながら、
新郎用の控え室にいる亮平さんを大きな声で呼んでくれて、
タキシードを脱いでいた途中の亮平さんが慌ててドアを蹴破る勢いで来てくれたようだった。
亮平さんが抱き締めてくれて、
少し意識がしっかりしてきた。
「美由ちゃん?
大丈夫?
貧血でも起こしたの?」と言いながら、
脈を取って周りを見て、
「あなたは?」と、
その人が立っていることに気づいて、
亮平さんにしては少し厳しい声で訊いていた。
「あの…。
私は、以前、美由さんと婚約していた…」と話し始めるのを聴きながら、
「亡くなったって聴いてたのに、どうして…?」と呟くと、
「えっ?」と、
その人は少し驚いた声を出した。
病院や大学の関係者も参列してくださって、
とても盛大だった。
亮平さんの希望で、和装と洋装、両方だったので、
お色直しにお時間を頂いてしまい、
お時間もかなり長い披露宴になってしまった。
お客様をお見送りして、
控え室に向かおうとした時、
「美由さん」と呼び掛けられて、
ゆっくり振り返ると、
忘れていたはずの、
絶対に会いたくないヒトが立っていて、
息が止まりそうになった。
「えっ?
どうして?」と言いながら、
呼吸困難になりそうになって、
意識が遠のいてしまう。
一緒に居た介添人のスタッフさんが驚いて支えながら、
新郎用の控え室にいる亮平さんを大きな声で呼んでくれて、
タキシードを脱いでいた途中の亮平さんが慌ててドアを蹴破る勢いで来てくれたようだった。
亮平さんが抱き締めてくれて、
少し意識がしっかりしてきた。
「美由ちゃん?
大丈夫?
貧血でも起こしたの?」と言いながら、
脈を取って周りを見て、
「あなたは?」と、
その人が立っていることに気づいて、
亮平さんにしては少し厳しい声で訊いていた。
「あの…。
私は、以前、美由さんと婚約していた…」と話し始めるのを聴きながら、
「亡くなったって聴いてたのに、どうして…?」と呟くと、
「えっ?」と、
その人は少し驚いた声を出した。