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言葉に出来ない
第1章 突然の出会いは進展もなし〜亮平
独りで診察室に来た彼女に、
画像や数値を見せながら淡々と説明する。
少し脳の血管に問題がある処を示して、
手術するほどではないけれど、
投薬が必要なこと。
頭をぶつけた処は、
恐らくもう、問題はないけど、
2週間後にもう一度状態を確認したいこと。
そして、同じ血管の問題でもあるけど、
心臓の血管にも問題が見つかって、
バイパス手術が必要かもしれないから、
心臓外科にも診て貰った方がが良いことを伝えた。
「手術…ですか?」
「専門じゃないけど…」と言いながら、
恐らく、ここをステント使ってバイパスすれば…」と説明すると、
彼女は静かだけどしっかりした声で、
「脳外科医で処方されてるお薬で、
血液サラサラになるから、
そのお薬飲んでたら外科手術は出来ないですよね?
そのお薬で、心臓も少しは状態、改善しないですか?
あの年齢で身体にメスを入れてなんて…。
体力も心配ですし、
可哀想に感じてしまいます」と言った。
「んー。
確かに外科手術するなら、
こっちの薬は飲めないな。
でも、一応、心臓外科の方でもちゃんとした見立てをして貰って欲しいかな?」と言うと、彼女は頷いた。
「このデータ、回しておくから、
明日の午後、心臓外科の先生の診察受けて、
それで問題なければ退院しても大丈夫でしょう。
こっちの方は、2週間後の月曜日に、外来の予約、入れておくから」と言った。
「ありがとうございます」と言って、
彼女は診察室から出て行った。
はぁ。
俺、馬鹿だよな?
こっちの診察室で二人きりの時に、
電話のこととか、言えば良かったのに、
焦って病室で言って、
ちゃんと返事も貰えなかった。
今も何も彼女は言わなかったから、
玉砕したんだよな?
落ち込みながらデスクに戻って、
心臓外科の先生への引き継ぎ連絡をした。
翌日、病室を覗いた時は、
心臓外科の診察に行ってたみたいで会えなくて、
その翌日に行ったら退院した後だった。
心の底からガッカリしたけど、
結局、そんなに簡単に恋愛なんて始まらないものだと思って、
また、いつものつまらない日常へと沈んでいった。
画像や数値を見せながら淡々と説明する。
少し脳の血管に問題がある処を示して、
手術するほどではないけれど、
投薬が必要なこと。
頭をぶつけた処は、
恐らくもう、問題はないけど、
2週間後にもう一度状態を確認したいこと。
そして、同じ血管の問題でもあるけど、
心臓の血管にも問題が見つかって、
バイパス手術が必要かもしれないから、
心臓外科にも診て貰った方がが良いことを伝えた。
「手術…ですか?」
「専門じゃないけど…」と言いながら、
恐らく、ここをステント使ってバイパスすれば…」と説明すると、
彼女は静かだけどしっかりした声で、
「脳外科医で処方されてるお薬で、
血液サラサラになるから、
そのお薬飲んでたら外科手術は出来ないですよね?
そのお薬で、心臓も少しは状態、改善しないですか?
あの年齢で身体にメスを入れてなんて…。
体力も心配ですし、
可哀想に感じてしまいます」と言った。
「んー。
確かに外科手術するなら、
こっちの薬は飲めないな。
でも、一応、心臓外科の方でもちゃんとした見立てをして貰って欲しいかな?」と言うと、彼女は頷いた。
「このデータ、回しておくから、
明日の午後、心臓外科の先生の診察受けて、
それで問題なければ退院しても大丈夫でしょう。
こっちの方は、2週間後の月曜日に、外来の予約、入れておくから」と言った。
「ありがとうございます」と言って、
彼女は診察室から出て行った。
はぁ。
俺、馬鹿だよな?
こっちの診察室で二人きりの時に、
電話のこととか、言えば良かったのに、
焦って病室で言って、
ちゃんと返事も貰えなかった。
今も何も彼女は言わなかったから、
玉砕したんだよな?
落ち込みながらデスクに戻って、
心臓外科の先生への引き継ぎ連絡をした。
翌日、病室を覗いた時は、
心臓外科の診察に行ってたみたいで会えなくて、
その翌日に行ったら退院した後だった。
心の底からガッカリしたけど、
結局、そんなに簡単に恋愛なんて始まらないものだと思って、
また、いつものつまらない日常へと沈んでいった。