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誰も知らない君の顔
第4章 俺の中の悪魔
「ユ、ユキナちゃん・・・?」

俯き加減でキョロキョロとする赤いスカーフの女が俺を見上げる。

「な、何で・・・」

「・・・ひ、平沢さん・・・」

一瞬二人の時間が止まったかのようだった。お互い口を半開きにし、動揺を隠せない。

「あ、あの・・・わ、私っ」

「ちょ、ちょっと待って!」

まさかの展開にこの場から逃げ出そうとした彼女の手を掴み、

「ここじゃアレだから車行こう」

耳打ちをした。
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