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誰も知らない君の顔
第1章 高嶺の華
一條グループ。
その名前は海外でも有名で、「ichijyo」を知らない者は多分いないだろう。
その大企業に入社して早4年。運よく本社勤務となった俺平沢冬吾(ひらさわ・とうご)は周囲からは羨ましがられるが、仕事に追われる毎日に翻弄され、26歳になる自分の誕生日すら忘れる始末。恋人を作ってもまともに顔を合わせる時間すらない。お陰でここ1年独りだ。
「平沢!」
周囲は昇進の為に黙々とパソコンのキーボードを叩き、ペンを走らせている。
「何かご用で?課長」
昇進・・・興味がない。と言えば嘘になる。少しは野心もあるが周囲程ではない。
帰りたい・・・。
寝たい・・・。
今の俺に頭の中は【昇進】と言う野心より、ダラダラする時間が欲しいだけ。
「すまんが、この書類を秘書課に回してくれないか?急ぎなんだ」
「分りました」
平々凡々な社員はパシリ要員でもある。
その名前は海外でも有名で、「ichijyo」を知らない者は多分いないだろう。
その大企業に入社して早4年。運よく本社勤務となった俺平沢冬吾(ひらさわ・とうご)は周囲からは羨ましがられるが、仕事に追われる毎日に翻弄され、26歳になる自分の誕生日すら忘れる始末。恋人を作ってもまともに顔を合わせる時間すらない。お陰でここ1年独りだ。
「平沢!」
周囲は昇進の為に黙々とパソコンのキーボードを叩き、ペンを走らせている。
「何かご用で?課長」
昇進・・・興味がない。と言えば嘘になる。少しは野心もあるが周囲程ではない。
帰りたい・・・。
寝たい・・・。
今の俺に頭の中は【昇進】と言う野心より、ダラダラする時間が欲しいだけ。
「すまんが、この書類を秘書課に回してくれないか?急ぎなんだ」
「分りました」
平々凡々な社員はパシリ要員でもある。