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誰も知らない君の顔
第5章 視姦
ゆっくり、ゆっくりと、時間をかけながら解かれる腰紐。肩から滑り落ちたバスローブは胸元で一度止まり、

「っ・・・」

意を決したかのようにベッドの上に落とされた。

「やっぱり・・・想像した通りだ。綺麗な身体してる」

暗がりに浮かび上がる白い肌。柔らかな曲線。顔を背けるその仕草と相成って、女らしさが引き立って見える。

本当は煌々と明かりを灯したいが、さすがにそれは止めた。悪魔と呼ばれた時もあったが、これでも天使も飼っている。どん底まで彼女を責める勇気は俺にはない。

「そっちに座って」

隅に座る彼女を枕元に座らせる。何をされるのかとビクつく身体は既に汗ばんでいた。

「脚開いて」

「え・・・」

「よく見えるように脚開いて」

「なっ・・・!」

手で隠せる部位を必死で隠し、下半身はガッチリと脚で閉ざしていた。その膝に触れるとあからさまに身体をビクつかせ、足を引っ込めた。
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