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誰も知らない君の顔
第8章 絡みつく・・・
悩み過ぎて禿そうだ・・・。余計な事まで悩むのが嫌で無理矢理仕事に没頭し、定時前には自分の仕事が終えた。

「本当に来るのか・・・?」

何気に自分のアパートに呼んだが・・・またノコノコとやって来るんだろうか。

悩むのが面倒なのに、気が付くと脳ミソが沸騰するくらい悩んでいる。もう俺の頭の中は彼女で洗脳されていた。

「とりあえず風呂・・・」

考えれば考える程手を切る事に躊躇してしまう。だが今回は相手が悪過ぎた。普通の子ならまだしも、とんでもない金持ちのご令嬢で婚約者もいる。
憧れで終わらせれば良かったものを・・・調子に乗った結果火傷する羽目となった。

出かける前に風呂と思っていたが腰が重くてソファから立ち上がれない。考えすぎて疲れた。

―――ピーンポーン♪

目の前に壁に掛かる時計は6時を少し過ぎたとこ。この訪問者は確認しなくても誰か分かる。
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