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少女監禁 罠に堕ちる女
第6章 母 綾乃

「さ、用件はそれだけだから
もう下がっていいぞ」

冷たい仕打ちに綾乃は愕然とした。

常務の隣で佇む女も勝ち誇ったように
微笑を浮かべながら私を追い出そうとしていた。

「し、失礼します」

屈辱的だった。
あんなに可愛がっていただいた常務に
さっさと捨てられた気分…

私は頭も下げずに部屋を後にし始めた。

「さあ、ミーティングの続きをしようじゃないか」

常務室を出る前に
もう一度だけ後ろを振り向くと
女が常務の机の下に潜り込むのが見えた。

『ふぅ~ん…ミーティングねえ…』

やはりこんな年増の女よりも
若くてピチピチの女の方がいいのね!
綾乃は悔し紛れに
部屋の扉を思いっきりバタンと閉じた。


編集部に戻って編集作業をしている部下の人たちを
自分のデスクの周りに集めた。

一体何事かと
みんなの視線が突き刺さる。

「ごめんなさい…『街角お散歩』は
今月号で廃刊となります」

目に涙が溢れてくる
一滴も流してはいけないと
グッと堪えて天井を見上げた。

「ええ~っ!?」
一斉にどよめきが起こった。

「大丈夫、書籍としては廃刊だけど
Webの電子版として、再構築されるから
みんなは今までどおり
取材を続けてくれたらいいから」

私も編集長の座を降りて
みんなと同じ一人の記者として
これからは現場に出るからよろしくね

そう言って頭を下げると
涙が堪えきれずに床にポトリと落ちた。

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