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貴方に染まる
第8章 Ⅷ
蘭と教室の前で別れ、自分の席についたとき、パタパタと女の子が走ってきた。
「華ちゃんっ!さっきの会話聞いちゃったんだけど、もしかして綾瀬くんと結婚するの!?」
「え?」
「だって就職しなくていいってことは、綾瀬くんに養ってもらうってことでしょ?」
「………」
「でもこの前は付き合ってないって言ってたよね?」
「そうだね」
女の子は「あの後付き合ったの?」とか「羨ましい」とか言ってるけど、私はどうでもよかった。
それよりあんまり大声で話さないでほしい。
変な噂はすぐに広まるし、後々面倒になるのは私だから。
それに結婚だなんてありえない。