この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
貴方に染まる
第9章 Ⅸ

蘭に連れてこられたのは保健室だった。
前に来た時と同じで保健室の先生は蘭を見ると出ていき、蘭は内側から鍵を閉めた。
そのまま乱暴にベッドに投げられ、蘭は私の上に馬乗りになって見下してくる。
相当怒っているようだ。
「誰アイツ」
「アイツって、さっき話してた人?」
「それ以外誰がいんの」
声がいつもより格段と低い。
クラスメイトと少し喋るのも許されないのかな。
「同じクラスの子」
そう言うと、蘭は強引にキスをしてくる。
「んんっ!……蘭っ…!」
「暴れるな」
「や、だっ…!」
暴れてほしくないならこんなこと辞めてくれればいいのに。
私が蘭の肩を押したり身を捩って逃げようとすると、チッ、と舌打ちした音とネクタイを取る音が聞こえてきた。

