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貴方に染まる
第9章 Ⅸ

蘭に連れてこられたのは保健室だった。



前に来た時と同じで保健室の先生は蘭を見ると出ていき、蘭は内側から鍵を閉めた。



そのまま乱暴にベッドに投げられ、蘭は私の上に馬乗りになって見下してくる。



相当怒っているようだ。



「誰アイツ」


「アイツって、さっき話してた人?」


「それ以外誰がいんの」



声がいつもより格段と低い。

クラスメイトと少し喋るのも許されないのかな。



「同じクラスの子」



そう言うと、蘭は強引にキスをしてくる。


「んんっ!……蘭っ…!」


「暴れるな」


「や、だっ…!」


暴れてほしくないならこんなこと辞めてくれればいいのに。


私が蘭の肩を押したり身を捩って逃げようとすると、チッ、と舌打ちした音とネクタイを取る音が聞こえてきた。


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