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貴方に染まる
第11章 XI

保健室に入ると保健医と華の声がした。




「大丈夫です…」


「迎えに来てもらいなさい。無理なら私が家まで送っていくから」



カーテンを開けると、ベッドから出ようとしてる華を保健医が止めているところだった。



「華、どうした?」


「あ、ごめん…。お昼休みには戻ろうと思ってたんだけど…」



慌てて俺の方に来ようとする華を見て違和感を感じた。


いつもよりふらついてるし、目もとろんとしてる。



「はぁ…。もう帰りなさい、担任には言っておくから。綾瀬くんよろしくね」


保健医を見ると、口パクで『熱』と言われた。


華の頬に触れると、いつもより熱い。


「いつから?」

「え…?」

「熱はいつからあるの」


華は目を丸くして俺を見た。


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