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貴方に染まる
第11章 XI

家に帰ってきたら医者はもう来ていて、すぐに華を診てもらった。



ただの風邪だろうとの事だけど、これ以上熱が上がると何か感染症とかかもしれないから気をつけて見ているようにと言われた。



「華、何か食べれそう?」


ベッドに横たわって、首を振る姿を見ると声も出すのが辛いのが分かる。

喉も赤くなってるって医者が言ってたし。



華の部屋を出て、調理場に行くと何人かの使用人と珠美さんがいた。



「あら、坊ちゃん。華ちゃんはどう?何か食べれそうかしら」


「食欲無いみたいなんだけど…どうすればいい?」


看病なんてした事ないし、俺が子供の頃は風邪を引くと珠美さんが看病してくれていた。


お粥を作ってくれたり、食べやすいゼリーを買ってきてくれたりしていたのは覚えてる。


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