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貴方に染まる
第11章 XI

家に戻って使用人に買ってきたものを渡して、とりあえず華の部屋に戻ると、ベッドの横には珠美さんがいた。



「おかえりなさい。華ちゃん寝ちゃったから坊ちゃんが買ってきてくれたジュースは後にしましょう」


華、寝ちゃったのか。


「坊ちゃんが買い物に行ったって話をしたら華ちゃんビックリしてたわよ」


「そうなんだ」


「迷惑かけてごめんなさいって言ってたけど、普段から謝ること多いの?心を開いてくれてるようには見えないんだけど、あなた達付き合ってるのよね?」



付き合ってはいる。


でもそれは俺の一方的な気持ちだし…。



「どうしたら好きになってもらえると思う?華だけは手放したくないんだけど…」


こんなこと相談するのは初めてだ。


それに珠美さん以外には聞けない。

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