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貴方に染まる
第11章 XI
一年で華に好きになってもらえなかったら別れる約束をしたことを言えば、珠美さんからは冷たい目で見られた。
「ご主人といい、坊ちゃんといい、どうして恋愛になるとそんなにポンコツなのかしら。華ちゃんが可哀想だわ〜」
「………」
「似た者同士の親子ね。とりあえず華ちゃんが元気になったら気分転換に何処か連れて行ってあげたらどうかしら。ほら、別荘なんて自然が溢れているし周りにも遊べるところあっていいんじゃない?」
確かに、華と出掛けたことなんて必要な物を買いに行くぐらいだったな。
遊びに行ったり、食事に誘った事は一度もない。
「華と話してみる」
「ご主人も最終的には奥様の心を掴んで幸せそうにしてるんだからきっと大丈夫よ」
そうだといいけど…。