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貴方に染まる
第5章 Ⅴ
蘭も起きて、私が帰りたいと言えば嫌そうな顔をしながらも使用人の人に車を出してもらって家まで送ってもらった。
「明日、学校で」
蘭にはそう言われたけど、返事をする気にはなれなかった。
車を出る時、運転してくれた使用人の人にはお礼を言ったけど、その後すぐ家に入った。
学校に行きたくない。
でも卒業はちゃんとしたいから、無駄に休むこともしたくない。
就職もしないとだし、もう少しで学校に求人票も来る頃だ。
卒業して、就職したら一人暮らしをして全てのことから解放されたい。
それだけの為に今は頑張るんだ。
蘭に気に入られてしまったことは予想外だったけど、クラスが違うことが唯一の救い。
極力関わらないように行動しないとな……。