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貴方に染まる
第5章 Ⅴ
次の日の朝、私は早めに支度をして学校に向かった。
私の家を知っている蘭が来るかもしれないと思ったから。
席に座っていれば「華ちゃん、だよね?」と声をかけられた。
今まで私に話しかけてくる子なんていなかったのに。
顔を上げると、いつだか蘭に話しかけていた女の子が目の前にいた。
「そうだけど」
「あの…、綾瀬くんとはどういう関係?もしかして付き合ってるとか
…?」
「付き合ってないけど」
「でも、綾瀬くんのこと名前で呼んでたよね?」
ん?
名前で呼んだくらいでなんで私たちが付き合ってるということになるんだろう。
「あ、あのね、綾瀬くんって名前で呼ぶと気安く呼ぶなとかすごい嫌な顔したりするから…、」