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貴方に染まる
第5章 Ⅴ

家に送ってくれるんだと思い込んでいた私は、車が停って外を見た時気分が下がった。


だって蘭の家にいたんだから。



「蘭、私帰りた──」

「来て」


私が言い終わるのを待たずに手を引かれ、家に連れ込まれた。


前と違うことといえばベッドではなく、ソファに座らされたということ。


それに少し安心した。



隣に蘭が座ったかと思えば、真剣にこちらを見てくる。



「何?」


「付き合って」



え……。



「嫌…なんだけど」


「なんで」



蘭は私の気持ちを考えたことが1度でもあるんだろうか。


私が好きになるとでも思ってるのかな。


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