この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
貴方に染まる
第2章 Ⅱ
「聞いてる?」
「あ、特に予定はないけど」
それにしても綺麗な顔立ちだなぁ、だなんて見ていたら返事をするのさえ忘れてた。
「明日は?」
「なんで?」
質問を質問で返してしまった。
でも疑問でしかなかったからしょうがないよね。
初めて会って、初めて話したばかりなのにどうして私の予定なんか気になるんだろう。
「別に、気になっただけ」
彼は「で、どうなの」と聞いてくるけど、表情一つ変えないところを見ると私に気があるようには見えない。
「別に」
そう答えれば、初めて彼が表情を変えた。
と言っても少し目を細めて、口角が片方上がったかな?くらい。