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貴方に染まる
第7章 Ⅶ
ベッドに座るように下ろされ、枕を背もたれに使えるようにしてくれて「少し待ってて」と言って慌てて部屋を出ていった。
今何時だろう…。
窓はカーテンが閉められているから検討もつかない。
別に何時に帰っても心配する人なんていないけど…。
「華、これ飲んで」
戻ってきて蘭が私に渡したのは温かいココアだった。
「ありがとう…」
「うん」
優しいところもあるんだ。
きっと使用人の人に作らせて受け取っただけなんだろうけど、いつも自己中で乱暴な蘭しか知らないから少し心が落ち着いた。