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プリンスの誘惑
第3章 ~腹黒王子~ (前編)

「君にこんなに綺麗な妹がいたのか、はじめまして」
────はじめまして……?
ズキッと、胸が痛む……この方はわたしのことなど覚えていないんだわ。
「ん? どうかされましたか?」
「あ……」
どうしよ、言葉が何もでない……
不躾な子だとおもわれる……
「妹は人見知りなんだ……」
「あ……可愛らしいですね、緊張なさっているのですか?」
あぁ……やっぱり、素敵な方……
可愛い……なんて、心臓がうるさくなる。
わたしのことなど覚えてなかったのに、今向けてる笑顔はあの時と同じ……
「なあ、シェード。妹は久しぶりの舞踏会で緊張してるみたいなんだ。どこか静かな場所知らないか?」
「そうですね……宜しかったら御案内致しますが?」

