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プリンスの誘惑
第3章 ~腹黒王子~ (前編)

琥珀色の瞳が、わたしを見ている。
目の前に、ずっと会いたかった……シェードさま。
「わ、わたしも……」
一生に一度の出会い。
わたしは、お兄様の言葉を思い出す。
伝えなきゃ……でも、上手く喋れない……
「本当に……? 光栄です。ああ、今日はなんて良き日なんでしょう」
シェードのウットリする笑顔。
胸の高鳴りがおおきくなる。
「アザレア……ここで一緒に踊りませんか?」
戸惑うわたしをシェードさまは手を引き、立ち上がらせ身体を寄せられた。
「あ……」
恥ずかしさのあまり思わず顔を背けてしまう。
「ここなら、誰も見ていません、あなたはワタシだけを見てください」

