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プリンスの誘惑
第4章 ~腹黒王子~ (後編)

黙っていればわからない。
けど、シェードさまを騙すようで心が苦しくなる。
シェードさまにわたしは相応しくない。
「あの……シェードさま、わたしも、シェードさまの事、よく知りもしないで好きになりました」
「……今、なんと仰りました?」
「あ、ですから……よく知りもしないで……」
「で?」
「す、好きになりました」
シェードさまジッーっとわたしを睨み、口元を手で覆い見据えてくる。
怒ってしまわれたのだろうか……
「もう一度……仰って下さい」
「……あ、あの。何度確認されても……真実ですから……」
「真実……では、アザレアはワタシの事が好きだと」

