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ハッテンlife
第4章 Second kiss編
「もう遅いよ。古橋さんのこと…大好きなのに……」
一気に全部壊れちゃった。
なんでこうなったのか、俺バカだからよくわかんないや。
「その痕つけた人も、その人の仲間も、みんな大したチンコじゃなかったよ。お腹ぷよぷよだし、テクもいまいちだし、乱暴なことするし、嫌がってんのに動画撮ったりするし」
もういいや。はっきりと嫌われちゃおう。
なくなっちゃえ、こんな恋。
「でも俺、そいつらに犯されてる時になに考えてたと思う?勝手に俺、古橋さんとヤッた時のこと思い返して感じてたの。あいつらのこと、古橋さんの身代わりにしたの。怒る?勝手にオカズにされてさ。ふふ…ッ」
バカバカしくなって笑えてきた。
泣きながら笑いだした俺に、古橋さんは怒りを沈めて視線を反らした。
「俺のせいなのか…?」
苦々しく呟くと、俺の上からどいた。
肩を落として項垂れる。
痛々しい姿。
なんでそんなに落ち込むの?
俺のこと、本当に好きだったの?
でも、もう無理だね。
「ごめんね」
あの動画、ものすごく惜しいけど消そう。
勝手にオカズにしてごめんなさい。
古橋さんを見送ろうと思い立ちあがった。
玄関のドアをあけようと思って――でも、あれ…?玄関が急に歪んで見えた。
「悠真…!」
古橋さんの切羽詰まった声がものすごく後ろから聞こえる。すぐ傍にいるはず…なのに……。
視界がさらに激しく歪んで、だんだんと暗くなっていく。
ただ、ガチムチな逞しすぎる腕に抱きとめられたのがわかった。
やだ。俺ってば。さっきまで元気だったのに、なんで…?
「悠真!しっかりしろ…!悠真!」
抱きしめられて、名前の連呼。超嬉しい…。
名前呼ばれるだけでこんなに嬉しいくらい大好きなのに、なんでこんなことになっちゃったんだろ。
せめて、友達くらいにはなりたかったな。
もうそれも出来ない。最悪な恋の幕引きだね。