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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第2章 距離感
甥っ子の家庭教師はゴールデンウィークが明けてからすることになった。

陽翔が本当に美大を目指すかどうかもまだ定かではない。
それにゴールデンウィークは元々友人とグァムに旅行に行くことにしており、飛行機のチケットも宿泊予約も手配済みだった。
もちろん、友人の中には男性もいる。
決して彼氏ではない。
さすがに海外での現地調達はリスクが高すぎる。
国内で着るには少し抵抗のある大胆な水着も購入済み、しっかりとオイルを塗って綺麗に日焼けもするつもりだった。
会社勤めをしていない期間しかできないと思って楽しみにしていた。
 
4泊5日の海外旅行から戻り、ゴールデンウィークが明けてからのの次の金曜日、甥っ子陽翔の初めての家庭教師の日を迎えた。
私はいい感じの健康的な小麦色に仕上がっていた。
南国での刺激的な夜も過ごした。
でもどこか身勝手なセックスに益々甥っ子への想いを強くする羽目になっていた。

【陽翔にこのコントラスト…見せる機会があるかな……】
 
この季節は服の選択が難しい。
夏を思わせる日があれば、3月並みの日もある。
今日は少し肌寒い。
下着の上にショート丈のキャミソール、開襟のカラーシャツにラフなジャケット、デニムの膝上スカートという格好で姉の家を訪ねた。

「姉さん…来たよ……陽翔はもう戻ってる?……あ、これグァムのお土産ね…」

「いらっしゃい…もう部屋で待ってるわよ……あぁ…ありがとう…定番のチョコレートね……」

とりあえず今日は18時から20時までの二時間。
宿題があればそれを見てやって、ノートでも確認すれば学力がどの程度のものか解るだろう。
それで今後の方針を決めればいいと思っていた。

「晩ごはん食べて行くでしょ?……」

そういえば姉の旦那さんは単身赴任中だった。
普段は母子家庭のようなものなのだろう。
それに食費が浮くのは私も助かる。
ありがたく申し出を受け入れてソファにジャケットを掛けると、二階の部屋へと向かった。

ノックをして返事を待ってドアを開ける。

「陽翔…今日からよろしくね……へぇ…綺麗にあんがい綺麗にしてるんだね……」

陽翔は壁際の机に向かうよに座っていた。
椅子を回転させて振り向くと、照れたように頭をかいて…「よろしくお願いします…」と呟いた。

私の為に用意してくれたのだろう、リクライニングチェアが机の脇にある。
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