この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第2章 距離感
「どうしたの?…その立派な椅子……まさか姉さんが買ったの?……」
「違うよ…今、父さんが使わないから書斎から持ってきたんだよ…」
「そっか…」と言いながら私はリクライニングチェアにぽふっと座った。
「あ、これ最高だわ…寝ちゃいそうになるね……」
革張りの椅子にお尻が沈むと太腿が露になる。
すかさず陽翔の視線が泳いだ。
【あの日は何回抜いた?…ちゃんと私をおかずにしてくれた?……】
「結奈さん…焼けたね……」
僕は透き通るような色白の叔母の肌が好きなのに、勿体ないと思った。
「あぁ…グァムに行ってきたから…お土産のチョコあるから食べなよ……」
「う、うん…ありがと……」
意識してくれるのはありがたいが、このままずっとそんな態度を取られ続けられるのもやりづらい。
フローリングの床を踏みしめ、椅子のキャスターを転がし陽翔の座る椅子にぶつけた。
「な、なにするの?…」
陽翔は驚いたようにこっちを見た。
たじろいだ陽翔を椅子ごと引き寄せると、膝が私の膝の間に食い込む。
椅子に座っているのだからさほど深くはない。
陽翔は顔を赤くしていく。
咄嗟に椅子を引こうとしても私が離さない。
囁くように続けた。
「なにじゃない……まったくずっとそんな態度でいるつもり?…やりにくいんだけど……」
「そんな態度って……」
戸惑うばかりで煮え切らない。
「ちっちゃい頃はあんなにくっついて回っていたくせに……陽翔は私がカテキョするの嫌なわけ?…だったら、姉さんに言って辞めさせてもらうけど……」
これは効いたらしい…。
「嫌じゃないっ…嫌なわけないから…」
ようやくちゃんと見てくれた。
私は…ふんっ…と鼻を鳴らして……
「だったらキョドらない……いい?……約束だよ……」
私は小指を絡めていく。
逃げようとする小指を離さない。
「う、うん…」
【あ、またどもった…】
僕はいけないと奮起するように顔をあげる。
「わかったよ…久しぶりで距離感わかんなくなってて…ごめんなさい……」
陽翔の小指にも力が籠るのを感じる。
私は静かに小指を解いた。
「よしよし…」
そう言ってさらりとした陽翔の髪をくしゃっとしてやる。
陽翔は照れ笑いを浮かべていた。
「じゃあ、早速始めようか……宿題とかある?……」
私は椅子を下げて膝も解放してあげる。
「違うよ…今、父さんが使わないから書斎から持ってきたんだよ…」
「そっか…」と言いながら私はリクライニングチェアにぽふっと座った。
「あ、これ最高だわ…寝ちゃいそうになるね……」
革張りの椅子にお尻が沈むと太腿が露になる。
すかさず陽翔の視線が泳いだ。
【あの日は何回抜いた?…ちゃんと私をおかずにしてくれた?……】
「結奈さん…焼けたね……」
僕は透き通るような色白の叔母の肌が好きなのに、勿体ないと思った。
「あぁ…グァムに行ってきたから…お土産のチョコあるから食べなよ……」
「う、うん…ありがと……」
意識してくれるのはありがたいが、このままずっとそんな態度を取られ続けられるのもやりづらい。
フローリングの床を踏みしめ、椅子のキャスターを転がし陽翔の座る椅子にぶつけた。
「な、なにするの?…」
陽翔は驚いたようにこっちを見た。
たじろいだ陽翔を椅子ごと引き寄せると、膝が私の膝の間に食い込む。
椅子に座っているのだからさほど深くはない。
陽翔は顔を赤くしていく。
咄嗟に椅子を引こうとしても私が離さない。
囁くように続けた。
「なにじゃない……まったくずっとそんな態度でいるつもり?…やりにくいんだけど……」
「そんな態度って……」
戸惑うばかりで煮え切らない。
「ちっちゃい頃はあんなにくっついて回っていたくせに……陽翔は私がカテキョするの嫌なわけ?…だったら、姉さんに言って辞めさせてもらうけど……」
これは効いたらしい…。
「嫌じゃないっ…嫌なわけないから…」
ようやくちゃんと見てくれた。
私は…ふんっ…と鼻を鳴らして……
「だったらキョドらない……いい?……約束だよ……」
私は小指を絡めていく。
逃げようとする小指を離さない。
「う、うん…」
【あ、またどもった…】
僕はいけないと奮起するように顔をあげる。
「わかったよ…久しぶりで距離感わかんなくなってて…ごめんなさい……」
陽翔の小指にも力が籠るのを感じる。
私は静かに小指を解いた。
「よしよし…」
そう言ってさらりとした陽翔の髪をくしゃっとしてやる。
陽翔は照れ笑いを浮かべていた。
「じゃあ、早速始めようか……宿題とかある?……」
私は椅子を下げて膝も解放してあげる。