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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第12章 章間④
叔母はショーツを脱いで手渡してくれる。

「これで我慢するの…ほら、片付けて晩ごはんに行くよ……」

今日は抜いてもくれなかった。
僕はポケットに湿ったショーツを突っ込んで母がいるダイニングへと向かっていった。

「そういえば、お義兄さんはお盆戻ってくるんだよね?…その週はカテキョ休みでいいんでしょ……」

叔母は食事をしながら母にそう切り出した。

「そうねぇ…別に来てもいいけど、まぁお休みでもいいかぁ…」

「じゃ休みで…久しぶりに家族水入らずで過ごしてよ…私が実家に行くよ…墓掃除もお父さん一人じゃ厳しいだろうし……」

「あら、助かるわ…私達も手を併せには行くから…」

【そんなぁ…結衣さんに2週間も会えないってこと…】

僕の意見など入る余地すらなく話は進んでいった。

「陽翔、そういうことだから…来週は普通に来るけどその次は一週飛ばすからね…」

僕は明らかに残念そうな顔をしていたらしい。
母に突っ込まれた。

「ほんとに結衣のこと好きなのねぇ…でもお父さん驚くわよ…一学期の成績見たら…なんかおねだりしたら買ってくれるんじゃない?…」

「別に欲しいものなんか…」

【欲しいのは結衣さんと過ごす時間なのに…】

「そういえば来週は登校日でしょ…もう半分終わるのね、夏休み…」

そうだった。
登校日はともかく、進学校のうちの学校は20日に二学期が始まる。
僕は改めて叔母を見つめた。

【夏休みの間にまたさせてくれないの?…】

【またそんな顔して…姉さんが変に思うでしょ……】

「姉さん…8月も女子会あるの?……」

「えっ…ぁぁ、うん…あるかなぁ…」

「その時の夕食は私が作るから…陽翔のことは任せておいてよ……」

【これでいいでしょ……】

私はそう言いたげに目配せをした。

「いいのぉ…助かるわ…じゃあ決まったら連絡するわね…」

【その時にさせてくれるってことだよね…】

僕は途端に顔を綻ばせていた。

「うん、じゃあ今日はこれで…ご馳走さま……」

僕はその日を待ち遠しく思いながら叔母を見送った。

「母さん…その女子会っていつなの?…」

「そんなに結衣と一緒にいたいのぉ?…」

何か見透かされたような気がして焦った。

「別に泊まらせてもらった時…結衣さんの料理美味しかったから…それだけだよ…」

母は笑みを浮かべながら食卓を片付けていった。
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