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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第15章 章間⑤
夏の早朝の空はもう白みがかっていた。
俺はスマホを取り出し、歩きながらメッセージを打った。
『大失敗!、あれは手強い。なぁ、次いつ会えんの?』
送信を押した。
こんな時間に起きてるはずもない。
使ったホテルから自宅はそう遠くなかった。
「はぁぁあ…眠っ…」
やはり既読はつかない。
俺はとぼとぼと歩き続けた。
僕は朝起きてから少しそわそわしていた。
今日は森宮先輩のアトリエに行く予定になっていたからだ。
「陽翔ぅ…お父さんもう出発するから…早く降りてらっしゃい……」
「はーい…」
お盆に帰省していた父が単身赴任先に出発する。
僕が母の声に返事をして階段を下りると、もう父は玄関で靴を履いていた。
「陽翔…勉強の方は調子いいのはわかったけど、あんまり結奈ちゃんに迷惑かけるんじゃないぞ…」
父は高校になってからの試験結果と通知表にご満悦だった。
【結奈ちゃんとか言うなよ…】
義理の妹なのだからおかしくはないのだが、なんかおもしろくなかった。
「わかってるよ…」
「まぁ、進路のことは次帰って来た時にじっくり話すとしよう…母さんのこと、よろしく頼んだぞ…」
父からそんなこと言われたことなどなかった。
急に信頼されているようで背筋が伸びた。
「…うん…任せてよ……父さんこそ仕事頑張って…」
僕もそんなこと言った記憶がなかった。
「ふふっ…いいわね…何か男同士って感じで……」
母が会話に入ってくると、急に恥ずかしくなってしまった。
父は動じることなく手を振って玄関を出ていった。
父の居ない生活は慣れているのに、少し居てまた居なくなるとどこか寂しいと思える。
「陽翔はお母さんじゃなくて、結奈の方がいいのよねぇ……」
「な、何言ってんだよ…あ、そうだっ…支度したら出かけるから…」
僕は明らかに照れていて、話を変えていった。
「えぇっ…デートなのぉ?……」
「違うって…」
母から逃げるように階段を駆け上がっていった。
【結奈さんとデート…したいなぁ…】
僕から叔母に連絡する手段はなかった。
【いいかげん、LINEくらい教えてよ…】
以前にもお願いしたことはあったが、はぐらかされていた。
【次のカテキョの時にもう一度聞いてみよう…】
準備が終わると、リビングでスマホを弄っている母に声をかける。
「母さん…いってきます…」
俺はスマホを取り出し、歩きながらメッセージを打った。
『大失敗!、あれは手強い。なぁ、次いつ会えんの?』
送信を押した。
こんな時間に起きてるはずもない。
使ったホテルから自宅はそう遠くなかった。
「はぁぁあ…眠っ…」
やはり既読はつかない。
俺はとぼとぼと歩き続けた。
僕は朝起きてから少しそわそわしていた。
今日は森宮先輩のアトリエに行く予定になっていたからだ。
「陽翔ぅ…お父さんもう出発するから…早く降りてらっしゃい……」
「はーい…」
お盆に帰省していた父が単身赴任先に出発する。
僕が母の声に返事をして階段を下りると、もう父は玄関で靴を履いていた。
「陽翔…勉強の方は調子いいのはわかったけど、あんまり結奈ちゃんに迷惑かけるんじゃないぞ…」
父は高校になってからの試験結果と通知表にご満悦だった。
【結奈ちゃんとか言うなよ…】
義理の妹なのだからおかしくはないのだが、なんかおもしろくなかった。
「わかってるよ…」
「まぁ、進路のことは次帰って来た時にじっくり話すとしよう…母さんのこと、よろしく頼んだぞ…」
父からそんなこと言われたことなどなかった。
急に信頼されているようで背筋が伸びた。
「…うん…任せてよ……父さんこそ仕事頑張って…」
僕もそんなこと言った記憶がなかった。
「ふふっ…いいわね…何か男同士って感じで……」
母が会話に入ってくると、急に恥ずかしくなってしまった。
父は動じることなく手を振って玄関を出ていった。
父の居ない生活は慣れているのに、少し居てまた居なくなるとどこか寂しいと思える。
「陽翔はお母さんじゃなくて、結奈の方がいいのよねぇ……」
「な、何言ってんだよ…あ、そうだっ…支度したら出かけるから…」
僕は明らかに照れていて、話を変えていった。
「えぇっ…デートなのぉ?……」
「違うって…」
母から逃げるように階段を駆け上がっていった。
【結奈さんとデート…したいなぁ…】
僕から叔母に連絡する手段はなかった。
【いいかげん、LINEくらい教えてよ…】
以前にもお願いしたことはあったが、はぐらかされていた。
【次のカテキョの時にもう一度聞いてみよう…】
準備が終わると、リビングでスマホを弄っている母に声をかける。
「母さん…いってきます…」