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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第16章 アトリエ
「だって…私にはそれが普通なの……陽翔くんと一緒にいる時が特別なんだから……」

僕は先輩を素直に可愛いと思った。

「じゃ、学校じゃ森宮部長っことで…」

「私も藤沢くんって呼ぶから……」

【あれ?…今…二人きりの時って言わなかったっけ?…】

「ねぇ、ひとつ確認していい?…」

「なに?……」

「えっと…ここだけでとか…二人きりの時だけとか……その…僕達って……」

「私を彼女にしてくれる?……」

ドキッとした。

でも固まってしまった。
きっと困った顔をしてしまったんだと思う。

「冗談だよ……ねぇ、陽翔くん…美大を目指して……私と同じ大学に入りなさい……」

先輩は真剣な眼差しで僕を視た。

「そんな…僕なんかが……」

「聞いてるよ…陽翔くん勉強できるんだってね……そのまま頑張りなさい……それから…これからもここに通うの……けっこうあるんだよ…この家、誰もいない時…その時はここに来て私を描くの……絵のことは私が教えてあげるから…いい?……」

【僕が美大に…栞と同じ大学に……】

母が美大に行けば?…などと言い出して叔母の家庭教師が始まった。
でも、そんなこと僕自身真剣に考えたことはなかった。

「文化祭の絵だけじゃなくて…その先もここで?…」

「そうよ…嫌なの?……」

僕の腕の中で先輩が身体を伸ばした。
顔が近づく。
唇を重ねていく。

「一回じゃ私のこと憶えられないんでしょ?…文化祭は私じゃなくていいから……私が卒業するまでにあなたの私を完成させて……」

「うん…わかった…栞のことじっくりと描いていくから…」

先輩がにっこりと微笑む。
僕はまだまだ唇を重ね、今度は舌を絡め合っていった。

「…はぁ…んっ…今日はどうするの?…また次回にする?……」

「いや…もう一個あるから…今度は後ろ姿を焼きつけるよ…」

「いいよ…」

先輩はそのまま体重をかけて僕を押し倒してきた。

「私が着けてあげる……」

ベッドの隅にあった残りのスキンを開封していく。
ちょっとぎこちない手つきで、先輩は肉棒にゴムを着けてくれた。

「これでいいよね?……」

「うん、ちゃんと着いてる…じゃあ、お尻向けて…」

「向けろって言わないんだ?……」

先輩は悪戯に笑みを浮かべながら四つん這いになっていく。

「あれはなんか興奮すると…なっちゃうっていうか…」


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