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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第17章 隠し事
8月15日の夜、私は陽翔の親友と関係を持った。
なってしまったものは致し方ない。
今までの私なら、そう割りきれたと思う。
だが、今回は簡単にはいかない。
家に帰ってからずっとモヤモヤしていた。

あいつに脅されたのだから仕方がない。
屈辱的なこともされた。
やはり許せるはずもない。
それでもその屈辱の最中、私は私の本当の気持ちに気づかされた。

【陽翔が好き…本気で好き……】

叔母と甥の関係。
歳の差、姉への後ろめたさ…そんな後ろ向きに思い込んでいた全てを肯定してしまいたくなった。

だから余計にあの夜のことは知られたくなかった。
陽翔への想いが膨らむほどに胸にチクチクと刺さってくる。

【…結局…私は感じて悦んでた……】

忘れることなどできないと解っていても、忘れてしまいたい。
私はこれまで通りに陽翔に接することができるだろうか。
首輪の痕がなかなか消えない。
一人で部屋に籠っていると同じことばかり考えてしまう。
だから毎日ジムに通い、外食をし、できるだけ考えないようにしていた。

それでもベッドに入るとだめだった。
会いたいのに会うのが怖い。
望むことなら何でも応えてあげようと思うのに、それは罪悪感からなのではと自分を卑下してしまう。

【でも…やっぱり早く会いたいよ…陽翔……】

明後日には家庭教師がある。
クローゼットの玩具も持って行こうか。
姉が下に居ようが、コンドームを使わせてやろうか。
そんなことを考えていると生理になってしまった。

【何でこのタイミングなのよ……】

早く会って逝かせてやって私は安心したかった。
認めたくなくても、心の隅にそんな打算的な思惑があった。

【これは罰なのか……】

そして家庭教師の当日がやってきた。
これまでタイミングよくずれていたのに…。
生理用品を使い、サニタリーショーツを身につける。
パンツルックに陽翔は不満を訴えるだろうか。
首輪の痕もまだ残っている。
これじゃ脱いで見せてやることもできない。
ノースリーブのハイネックのサマーニットを着ることにした。

【お盆を挟んだし…陽翔…溜まってるんだろうな……】

今日の授業の計画が全くできなかった。
夏休みの宿題はもう終わっているはずだ。
小テストでもして、その後はなどと思っていたのに…。
取りあえずいつもの勉強道具を鞄に詰め込んで陽翔の家に向かっていく。
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