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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第18章 章間⑥
「そう…陽翔はしんどそう?……うん、わかった……また来週かな?…お大事にって伝えておいて……うん、はい…じゃね……」

姉からの電話を切るとベッドに座っていた私は天を仰いだ。
陽翔のことはもちろん心配だ。
でも会えないことが寂しかった。
姉も出かけるのは断ったと言っていた。
二人きりで過ごすのもお預けというわけだ。

クローゼットを開けて乳白色のディルドを取り出す。

「陽翔っ…明日はたくさん挿れさせてあげようと思ってたのにっ……」

ショーツの上から淫裂をなぞる。
陽翔の肉棒を思い出しながら、濡らしていく。

【違う…陽翔のはもっと熱い……】

身体は火照り出すのに気持ちがついてこない。
深い溜め息をついた。

「だめだな…私は……」

陽翔への気持ちに気づいてから、私は…私はになっていた。

いい大人がみっともない…。

もう首の痕は消えていた。
明日からは本当に陽翔の女として会いに行ける…とでも勘違いしていたのか、舞い上がっていた。

【格好悪……】

ディルドをベッドに放り投げる。

「もう一度シャワーを浴びよ……」

熱いシャワーから水へと変えていく。
火照る身体と空回りする気持ちを抑えたかった。

【落ち着けよ…私……】

明日会えなくて終わりになるわけでもあるまいし。
日曜日には、新田達と会う約束もしている。
その内容によっては自分の人生の大きな決断になるかもしれない。

【そうだよ…しゃんとしなきゃ……陽翔の前でも、後輩の前でも凛とした私でいたいじゃない……】

インフルエンザなら一週間くらいはかかるかもしれない。
私にとってもいろいろと考えるにはいい時間だと思う。
そう思えるほどには落ち着いていた。

陽翔には姉がついている。
私は先ずは週末の約束に向けての準備をしよう。
社会人としてやりたいことはあった。
先日、新田に見せられた計画案。
私がPCに保存してあった計画書と照らし合わせていく。

【あぁ…ほんとに彼女達とならできるかもしれない……】

私は私のやりたい仕事を改めてまとめていった。
仕事モードなんて久しぶりだった。
そこには一切の邪心もない。
陽翔のことも考えない。
充実した時間を過ごせた。

8月最後の日曜日。
私は晴れ晴れとした気持ちで出かけていく。

「神埼さん…こっちです……」

「お待たせ……じゃ、早速始めようか……」

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