この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第18章 章間⑥
僕は先輩の家を出て、真っ赤な林檎をひとつ買って帰宅した。
自宅で絵を描くのは高校生になってから初めての事だと思う。
洗面台で小さなバケツに水を入れていると母に…

「あら、久しぶりね…美大に行く気になったの?……」

「そんなんじゃないよ…文化祭の絵を描くだけだよ…さっき買ってきた林檎…真っ二つに切ってくれない?…真ん中から真っ二つだよ…」

【そうだよ…同じ大学に行くって約束させられたんだ…】

ぶっきらぼうに言うと二階に上がった。

乾いたままの筆を握る。
先輩の淫唇を筆でなぞる。
クリトリスを筆先で擽りながら色付けのイメージしていく。

【だめだ…勃ってきた…】

不意にノックの音がした。
僕は画用紙を伏せてドアを開ける。
母が二つ切り分けた林檎をお皿に乗せて持ってきた。


「はい、どうぞ…美味しそうな林檎ね……後で食べるの?……」

僕はなんかざわついた。

「母さんにはあげないよ…」

「あら、そう…でももうすぐ晩ご飯よ……ほどほどにね……」

僕はドアを閉じた。

先輩の家から持ち帰った画用紙は原画だ。
それにいきなり色を入れるほど無謀ではない。
違う画用紙に模写して、色を入れていく。
林檎の赤を調合しながら何度も塗り直す。
芯の周りに溢れる糖蜜の黄金色を試行錯誤していく。
僕は勉強もせずに林檎に没頭していった。
何枚もの画用紙を床に落としていた。

叔母に貰った問題集はかなり進んでいる。
次のカテキョの時間も問題ない。
学校から帰ると食事とお風呂以外はとにかく絵を描いていった。

そして僕は倒れた。

「あ~ぁ…38度5分…今日は学校休んで病院行くのよ……」

明日は叔母が来る日だ。
週末にはあのアトリエに行く約束もある。
僕は一刻も早く治したくて母に従った。

「お医者さんはなんて?……」

「インフルエンザだって言われた…」

病名を告げられると身体は余計に辛さを訴えてきた。
着替えてベッドに横たわると母がスポーツドリンクを持って入ってきた。

「水分摂るのよ…お昼はおうどん作るから……結奈には明日は無理って伝えておくからね……」

「え?…」

嫌だと表情に出たのか母は呆れた顔をする。

「だめよ…インフルエンザなんだから移しちゃ困るでしょ……」

【ほんとに結奈のこと…好きになっちゃったのね……】

母はポンポンと僕の肩を叩いて出ていった。
/419ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ